5.DIY 【子らへ】

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パパはDIYが好きだ。君たちの机や家の壁天井、本棚、ベンチ、水槽のための器具など、これまでにいろいろと作ってきた。

自分でやるということがどれだけすばらしいことか。
自分の欲しいものが出来る。機能的に満足なものが出来る。
自分で作り上げたという達成感や出来た物のへの愛着の大きさもまた格別だ。

経験は宝だ。自分でやることが大事。だからDIY。

机がどうやって作られているか観察して、実際に作ってみる。
そうすれば、どうして机が「そのように作られているのか」ということさえ見えてくる。
つまり「百聞は一見にしかず」であり、さらに「百見は一経験にしかず」である。

話が逸れるが、「百聞は一見にしかず」とは、何べん聞いても分からなくても、一回見れば分かるということである。
見れば分かるということが多いということでもある。
見ても分からないというのは、見る側がスキル不足であるか、見せられたものがいかに酷いものであるかのどちらかだ。
あるいは、見られたくないので巧みに隠してあることもある。
さらに、いくら見聞きしても、実際にやって見なければ、それは自分のものにはならない。

さて、DIYでは仕上げや見た目が落ちるところもあるかもしれない。
まあ、そこは素人だし、自分で使うものなのだから別にどうということはない。
機能がしっかりしていれば、そこには機能美が宿る。
機能のない美は、ただの見栄だ。腹の足しにもならん。
本質を見よ!!

またまた脱線するが、人は服で出来てる訳じゃない。中身の人間がいかなものかである。
服なんか着替えればよいが、中身のない人間に中身を入れるのは大変だ。
要は見栄えなんかすぐに変えられるが、中身はそうはいかないということだ。
本質、つまり中身、とはそういうものである。

ただ安けりゃいい、見栄えがよければいいと既製品でよしとするのは早計だ。
安けりゃいいものであれば、買った方が安いことは多々ある。
それを改造することで機能を満たすこともできるだろう。
だが、見栄えがいいものはいい材料を使っていたりする。
いい材料を使う場合には、自分で作った方が大抵安い。
なぜなら、いい材料を使う場合には、仕上げにも金を掛けて、さらに購買欲を満たすために高い値段設定がされているからだ。

つまり、いい材料でDIYを行う場合には、安く済み、経験値も上がり、それこそ一石二鳥だ。

それでも買うというときにはそれなりに調査検討しなくてはならない。
買ってから後悔するようなことがあれば、金と資源の無駄遣いである。
もったいないし、地球に優しくない。

「地球に優しく」。これは大事なことだ。君たちの世界を守るために「やらねばならないこと」なのだ。
身近なところで出来ることとして、リデュース(廃棄量削減)、リユース(再使用)、リサイクル(再資源化)がある。
この3つを「3R」と言う。DIYでこの3Rを行うことが可能なのだ。
新築時の余りの木材を利用したDIYをせっせとやっているのもそういう理由がある。

ともかく、Do it yourself、自分でやれ、とにかくやってみろ、ってことだね。
それには、まずチャレンジできるだけの時間が生み出せなければならない。
これは、全てに通ずることだが、毎日同じことだけやっているだけでは、人は向上できない。
必ず新しいことにチャレンジできるだけの余裕がなければならない。
そうは言っても、なかなか難しいことではある。
新しいことをやる時には、そこに「壁」があるからだ。
調べる、理解する、計画する、準備する。実行する前にやらなければならないことがあるからね。
その段階で出来る/出来ないも判断しなければならない。
だが、とにかくやってみるのはいいことだ。
これは、自分への投資である。だから、失敗を恐れてやらないよりは遥かに宜しい。
少なくとも何が出来ないかは分かる。

最後に、誰かのために作るというのは、最もすばらしい。
どういうものが欲しいのか、どう使いたいのかを聞き出し、見合うものを作り出す。
作っているときに喜ぶ顔を想いながら作れば、辛い工程も乗り切れる。
そして、それが喜ばれたときには、何にも変えがたい経験になるだろう。
また、それが社会の原理だとも思う(専門家ではないので反対意見もあるかもしれないが)。