6.ペット 【子らへ】

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ペットは生き物である。
生命の尊さは皆等しいとは思うが、ペットは飼い主がせいぜい可愛がってやればよい存在でしかない。
なぜならペットにはこの社会を担っていくことなどできないのだから。
むしろ社会の害になることさえある。
犬を散歩させれば、他人の家の前に糞尿を垂れ流し、猫を外で放し飼いにすれば他人の家の庭に糞尿を垂れ流す。
吠えたり鳴いたりすれば騒音になる。
そんな経験をさせられた他人から見れば、他人のペットなど害獣でしかない。

また、犬猫が発情してうるさいだの、増えたら因るだのと言って、避妊手術をする飼い主がいるが、それは生き物を生き物として見ていない最低の行為である。
なぜなら、前にも書いたように、「子孫を残すことができる」というのは、生き物である証の一つなのだから。
生き物の証であるその能力を奪う行為は、非道そのものである。
ペットは漢字で書けば「愛玩動物」であるが、まさに動く玩具にしてしまった瞬間である。
そんな事をするくらいならロボット犬でも買うがいい。

君らもペットを飼いたいと思うことがあるかも知れないが、他人に迷惑をかけるようなことではいけない。
他人の自由を犯す行為は自由とは言わない。
家の中だけで静かに飼えるものがいいだろう。
それから同じ生き物として、非道なことはしてはならない。

我が家には熱帯魚がいる。我が家から出るときは増えた魚が貰われて行く時か死んだときである。
もちろん水槽の中で生命が継続できるようにと思って飼育している。
繁殖大歓迎だ。可能な限り水槽を増やしてみせるし、これ以上は無理となればその水槽での生態系に任せるだろう。

外界を知らず、閉じ込めておくのは可哀想というのも尤もだが、ペットを飼うことは「生命の営み」を目の当たりにする良い機会である。
生かすも殺すも自分の裁量で何とかなってしまうペットなだけに、可愛がるだけではダメだ。
その生命の重みを感じ、背負えなければならない。それすら出来ないのであれば、飼ってはならない。それは「命」であって、「物」ではないのだから。
毎日の世話もそこそこ面倒だしね。